平成27年度木戸病院病院指標

年齢階級別退院患者数
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
成人市中肺炎の重症度別患者数等
脳梗塞のICD10別患者数等
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）

当院ではDPCデータから全国統一の定義と形式に基づく指標を作成し、数値やデータの特性を把握し解説する事により木戸病院を皆様に理解していただく事を目的として病院指標を公開しております。
現在公開している病院指標は平成27年4月1日から平成28年3月31日までの期間に当院を退院された患者様を対象に集計しています。

集計対象は医科保険適用の患者様でDPC対象外の患者様は除いています。
集計の結果、患者数が10に満たなかった場合には「－」で表示しています。

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	419	72	128	181	238	330	730	1167	1181	379

【特性】
当院は東新潟地域の中核病院として、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しています。全体でみると60歳以上の患者様が多く、全体の7割を占めています。
疾患別としては肺炎や白内障が多く、次いで睡眠時無呼吸症候群や大腸腫瘍、糖尿病の患者様が多い事が特徴です。小児疾患では喘息や肺炎疾患での入院が多くなっています。

診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）ファイルをダウンロード

診断群分類をもとにして診療科毎に症例数上位3つの診断群分類について集計しています。

【特性】
当院は平成28年度よりDPC対象病院となっており、集計に必要な診断群分類データが揃っていない為、
現時点では本項目は公開する事が出来ません。尚、次年度以降は公開を予定しております。

初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

5大癌の患者様の人数を初発のUICC病期分類別および再発に分けて集計しています。平成27年度に退院した延患者数となっているため、集計対象期間中に複数回入院された患者様はそれぞれ1例とカウントしています。

	初発					再発	病期分類基準（※）	版数
	Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明	再発	病期分類基準（※）	版数
胃癌	59	-	-	20	14	23	1	7
大腸癌	13	16	23	49	32	83	1	7
乳癌	-	19	-	-	-	-	1	7
肺癌	-	-	-	12	-	27	1	7
肝癌	-	-	-	-	-	33	1	7

※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約

【特性】
当院は消化器内科・外科では胃癌・大腸癌・肝癌の患者様を、呼吸器内科では肺癌の患者様を多く診療しています。胃癌はStageⅠ期の患者様の割合が高くなっており、内視鏡検査や健診により早期に癌を発見し治療を行っている事が特徴となっています。
大腸癌ではStageⅣが多くなっていますが、一連の治療として手術後に化学療法を行っている場合が多く、延患者で集計されている為件数が多くなっています。再発患者が全体的に多い事も同様で初回治療終了後の化学療法や他院より紹介され入院している患者様が多い為、件数が多くなっています。
UICC病期分類基準が不明になっている症例については治療前の検査入院や他院への紹介により、当該入院中の情報だけでは分類が出来ていない事等が理由としてあげられます。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

成人市中肺炎の患者様の人数を、成人市中肺炎診療ガイドライン（日本呼吸器学会）による重症度分類別（A-DROPシステム※1）に分けて集計しています。成人の肺炎の指標となる為、小児肺炎は対象外となります。

	患者数	平均在院日数	平均年齢
重症度 0	21	11.05	53.52
重症度 1	73	24.75	83.05
重症度 2	50	34.86	83.34
重症度 3	22	38.59	83.55
重症度 4	-	-	-
重症度 5	-	-	-
不明	-	-	-

※1 A-DROPシステム
①男性≧70歳　女性≧75歳
②BUN≧21ｍｇ/ｄｌ　または脱水（+）
③酸素飽和度≦90％
④意識障害（肺炎に由来する）
⑤血圧（収縮期）≦90ｍｍHG

重症度0	上記5つの項目がいずれも満たさない	軽症
重症度1	上記5つの項目で1つを有する	中等症
重症度2	上記5つの項目で2つを有する	中等症
重症度3	上記5つの項目で3つを有する	重症
重症度4	上記5つの項目で4つを有する	超重症
重症度5	上記5つの項目で5つを有する	超重症

【特性】
当院の肺炎治療の特徴は、後期高齢者肺炎を積極的に受け入れている点です。
そのため重症度1以上が大多数を占めています。
重症度は年齢とともに上昇し、平均在院日数も長くなりますが、肺炎軽快後のリハビリや摂食訓練、退院調整に時間を要することも入院期間が長くなる一因となっています。
重症度1,2に比べ重症度3が少ない理由は、意識障害の評価基準を厳しくしていることが考えられます。当院では、仮に意識障害が疑われても背景に認知症がある場合は判断が難しいため、「肺炎由来の意識障害」とは評価しないことにしております。
重症度4,5の症例がないのは、意識障害の項目をとっていないことと、当院にはICUがなく、ショックや呼吸管理を必要とする最重症患者の受け入れが難しいことが理由として考えられます。
後期高齢者肺炎については中等症から重症まで幅広く対応しています。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

ICD-10で脳梗塞等の分類にあたる患者様をICD-10コードの上3桁で集計しています。

ICD10	傷病名	発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
G45$	一過性脳虚血発作及び関連症候群	3日以内	-	-	-	-
G45$	一過性脳虚血発作及び関連症候群	その他	-	-	-	-
G46$	脳血管疾患における脳の血管(性)症候群	3日以内	-	-	-	-
G46$	脳血管疾患における脳の血管(性)症候群	その他	-	-	-	-
I63$	脳梗塞	3日以内	43	46.44	80.88	4.00
I63$	脳梗塞	その他	-	-	-	-
I65$	脳実質外動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	3日以内	-	-	-	-
I65$	脳実質外動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	その他	-	-	-	-
I66$	脳動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	3日以内	-	-	-	-
I66$	脳動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	その他	-	-	-	-
I675	もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>	3日以内	-	-	-	-
I675	もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>	その他	-	-	-	-
I679	脳血管疾患，詳細不明	3日以内	-	-	-	-
I679	脳血管疾患，詳細不明	その他	-	-	-	-

【特性】
当院ではI63$（脳梗塞）の発症3日以内の早期発症患者がほとんどを占めており、平均年齢が80.88歳と高齢な事が特徴となっています。転院患者数（転院率）は2件（4％）と回復期リハビリテーション病棟を活用し、ほぼ全ての患者様を転院させずに入院から退院まで診療を行っています。

診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）ファイルをダウンロード

診療科毎に手術症例数の多い順に上位3位まで集計しています。

内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K7211	内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術（長径2センチメートル未満）	95	0.75	1.49	0.00	66.13
K6532	内視鏡的胃ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層）	42	1.95	7.36	0.00	72.79
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	33	8.67	20.64	3.03	77.94

【特性】
内科では大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術が最も多く、次いで胃ポリープや胃腫瘍に対する内視鏡的胃ポリープ・粘膜切除術が多く、平均術前日数も0～2日と短く腫瘍に対する短期間の入院が多いのが特徴となっています。

外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K6335	ヘルニア手術（鼠径ヘルニア）	64	1.11	3.39	66.72
K7193	結腸切除術（全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術）	23	11.61	18.83	72.61
K6552	胃切除術（悪性腫瘍手術）	17	10.00	19.76	71.65

【特性】
外科では鼡径ヘルニアに対するヘルニア手術が最も多くなっています。次いで大腸癌に対する結腸切除術、胃癌に対する胃切除術となっています。大腸悪性腫瘍に対する術式で類似したものをあわせると45件、胃悪性腫瘍に対する手術で術式が類似したものをあわせると28件となっています。
消化器外科では腹部消化管及び乳腺に対する手術を主に行っており、年度毎の件数の詳細については下記のとおりとなっています。

【主な手術と麻酔件数】

手術術式	2015年度	2014年度	2013年度	2012年度	2011年度
胃切除（全摘を含む）	26	22	22	33	29
胃局所切除	4	5	2	0	4
十二指腸大網充填	1	0	0	2	1
肝葉・区域・亜区域切除	4	0	2	3	4
肝部分切除	1	1	1	0	1
胆嚢摘出	29	30	51	32	30
胆管切開、切除	7	2	2	1	1
膵頭十二指腸切除（PD,PpPD）	2	6	2	3	1
膵体尾部切除	1	0	0	1	1
大腸切除（結腸・直腸）	45	57	53	60	50
その他の大腸手術	6	6	10	6	2
イレウス・癒着剥離	3	1	7	7	10
イレウス・小腸切除	1	8	11	8	3
虫垂切除	25	25	16	38	21
痔瘻・痔核・裂肛手術	8	17	14	15	11
鼡径・大腿ヘルニア	74	57	84	67	84
その他のヘルニア	5	3	4	1	1
胃瘻・腸瘻造設	8	11	12	11	25
人工肛門造設	5	5	8	10	1
乳腺切除	34	18	16	16	11
計	289	274	317	314	291

全身麻酔	226	220	260	252	200
くも膜下脊髄麻酔	44	38	52	57	67
計	270	258	312	309	267

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0461	骨折観血的手術（肩甲骨・上腕・大腿）	56	1.82	39.02	1.79	82.05
K0821	人工関節置換術（肩・股）	44	2.73	24.16	0.00	74.89
K0811	人工骨頭挿入術（肩・股）	27	5.07	36.00	3.70	81.48

【特性】
整形外科では関節外科手術が最も多くなっています。上位３位には大腿骨頚部骨折などに対する観血的手術が多いことが特徴となっています。手術は、観血的手術・人工骨頭挿入術が行われている他、人工関節置換術（膝）なども行われています。手術後、当院の回復期リハビリテーション病棟を利用し、入院から退院まで十分な機能回復を得られる診療を行っています。

産婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K867	子宮頚部（腟部）切除術	17	1.00	4.94	0.00	34.59
K9091	流産手術（妊娠11週までの場合）	15	0.00	0.00	0.00	32.13
K8882	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡によるもの）	-	-	-	-	-

【特性】
産婦人科では子宮頚癌に対する子宮頸部（腟部）切除術が最も多くなっています。指標には挙がっていませんが子宮筋腫、卵巣腫瘍（良性）等の婦人科疾患についても手術を施行しています。帝王切開も37件実施していますが分娩に関しては保険診療と保険外診療の組み合わせが多く、保険診療のみを対象として集計した本指標には件数としてカウントされていません。

眼科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K2821ﾛ	水晶体再建術（眼内レンズを挿入する場合）（その他のもの）	298	0.75	1.49	0.00	74.90
K2801	硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含むもの）	-	-	-	-	-
K281	増殖性硝子体網膜症手術	-	-	-	-	-

【特性】
眼科では白内障に対する水晶体再建術が集計対象手術のほとんどを占めています。

耳鼻科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K340-5	内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型（選択的（複数洞）副鼻腔手術）	10	1.00	8.90	0.00	55.40
K368	扁桃周囲膿瘍切開術	-	-	-	-	-
K340-6	内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型（汎副鼻腔手術）	-	-	-	-	-

【特性】
耳鼻科では慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術が最も多くなっています。指標には表示されていませんが複数洞に対して行ったものと汎副鼻腔に対して行ったものをあわせると13件となっています。

神経内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K664	胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。）	-	-	-	-	-
K0021	デブリードマン（100未満）	-	-	-	-	-
K0462	骨折観血的手術（前腕）	-	-	-	-	-

皮膚科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K0062	皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）（長径3cm以上、6cm未満）	-	-	-	-	-
K0842	四肢切断術（下腿）	-	-	-	-	-

泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K797	膀胱内凝血除去術	-	-	-	-	-

その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード

播種性血管内凝固、敗血症、真菌症、手術・処置等の合併症の患者数と発生率を集計しています。

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	-	-
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	-	-
180010	敗血症（1歳以上）	同一	11	0.23
180010	敗血症（1歳以上）	異なる	12	0.25
180035	その他の真菌感染症	同一	-	-
180035	その他の真菌感染症	異なる	-	-
180040	手術・処置等の合併症	同一	23	0.48
180040	手術・処置等の合併症	異なる	-	-

【特性】
当院の敗血症の発生率は入院契機と同一のものが11件（0.23％）、様々な原因により入院後発症したものが12件（0.25％）となっています。平成26年度の全国DPCデータ集計では敗血症の割合は0.56％となっており、全国の医療機関と比較すると敗血症の発生率は少ないと考えられます。
手術・処置などの合併症は入院契機と同一のもの、つまり一旦退院後に合併症を主な症状として治療をしている患者様がほとんどとなっており、内訳は透析シャント閉塞が10件、術後創部の出血が6件、術後感染症が4件、その他3件となっています。合併症はどうしても一定の確率で起こり得ますので手術ミス等とは異なります。

更新履歴

9月28日: 木戸病院病院指標を公開しました

平成27年度 木戸病院 病院指標

平成27年度木戸病院病院指標