当院は東新潟地域の中核病院として、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しています。
全体で見ると、70歳以上の患者様が多く68％を占めています。

当院の消化器内科および外科では胃癌・大腸癌の患者様を多く診療しています。
胃癌はstageⅠ期の患者様の割合が多くなっており、内視鏡検査やがん検診により早期に癌を発見し治療を行っています。
大腸癌ではStageⅣが多くなっていますが、一連の治療として手術後に化学療法を行っている場合が多く、延患者数で集計されているため、件数が多くなっています。
再発患者が全体的に多い事も同様で、初回治療終了後の化学療法や他院より紹介され入院している患者様が多いため件数が多くなっています。
UICC病期分類基準が不明になっている症例については治療前の検査入院や他院への紹介により、当該入院中の情報だけでは分類が出来ていない事等が理由としてあげられます。

当院の肺炎治療の特徴は、後期高齢者肺炎を積極的に受け入れている点です。そのため中等症以上が大多数を占めています。
重症度は年齢とともに上昇傾向にあります。
平均在院日数も長期化傾向にあり、一因として肺炎軽快後のリハビリや摂食訓練、退院調整に時間を要する事が挙げられます。
中等症に比べ重症が少ない理由は、意識障害の評価基準を厳しくしていることが考えられます。
当院では、仮に意識障害が疑われても背景に認知症がある場合は判断が難しいため、「肺炎由来の意識障害」とは評価しないことにしております。
集計の件数に満たないため掲載されていませんが、超重症の症例が少ないのは、意識障害の項目をとっていないことと、当院にはICUがなく、ショックや呼吸管理を必要とする超重症患者の受け入れが難しいことが理由として考えられます。
後期高齢者肺炎については中等症から重症まで幅広く対応しています。

当院では脳梗塞の急性期治療、リハビリテーション、リスクファクター管理、退院支援と包括的な治療を行っているのが特徴です。
令和5年度は回復期リハビリテーション等を活用し、転院患者数（転院率）は0件と全ての患者様を転院せずに入院から退院まで診療を行っています。
他院からのリハビリ転院患者も多く受け入れています。

当院の敗血症の発生率は入院後に何らかの原因で発症したものが17件（0.53％）となっています。
手術・処置等の合併症は、入院の契機となった病名と同一疾患で13件（0.40％）と一定の確率で発生しています。
合併症は一定の確率で発生しますが、最小限に抑えられるよう診療に努めています。